医療機関向けの補助金の活用～電カルなどデジタル導入支援事業など～

2024年8月15日 2024年8月15日

1. はじめに

近年、医療機関におけるデジタル化の重要性が増しています。電子カルテの導入やオンライン診療の普及など、クリニックでもデジタル技術の導入が求められています。こうした取り組みをサポートするため、政府や地方自治体からの補助金や助成金を活用することが有効です。東京都内に事業所がある医療機関で活用できる補助金に焦点を当て、医療機関が活用できる補助金のポイントについて解説します。対象となる医療機関は、診療所、病院など指定されているので、対象でない場合は、別の補助金を使える場合がありますので専門家に相談されることをお勧めします。

人事労務などで申請できる補助金助成金はまあの

2. 医療機関向けの主な補助金

東京都保健医療局_医療政策部が所管する補助事業の代表的なものとして、以下のようなものがあります。施設・設備整備がメインとなります。

令和6年医療機関診療情報デジタル導入支援事業　対象：200床未満の病院・有床診療所

令和6年度診療所診療情報デジタル推進事業　対象：有床診療所

令和6年度病院診療情報サイバーセキュリティ対策支援事業　対象：病院

（番外）社会保険診療報酬支払基金

電子処方箋管理サービス等関係補助金　対象：病院・診療所・薬局

3. 補助基金事業の採択に向けて

補助金事業の採択には、いくつかの共通した基準があります。これらを理解することが、採択されるための第一歩です。

事業の必要性: 提案するプロジェクトが、地域や医療分野においてどれだけ重要であるかを示す必要があります。たとえば、地域の医療ニーズに合致しているか、患者の利便性を向上させるかどうかが問われます。
実現可能性: プロジェクトが現実的かつ実行可能であることが求められます。計画が実現可能であることを証明するために、資金計画やスケジュールの詳細な提示が必要です。
費用対効果: 限られた予算を最大限に活用し、どれだけの効果を生み出すかが重要です。例えば、少ない費用で多くの患者にサービスを提供できるかどうかを示す必要があります。

4. 医療機関が取るべき戦略

療機関が補助金事業に採択されるためには、次のような戦略が効果的です。

ニーズの明確化: 地域の医療ニーズや不足しているサービスを調査し、それを満たすための具体的な提案を行います。たとえば、高齢者向けの在宅医療サービスの拡充や、地域特有の病気に対応する診療科の新設などです。
協力体制の構築: 他の医療機関や地域の関連団体と連携することで、プロジェクトの信頼性や実現性を高めます。例えば、地元の自治体や医療連携ネットワークと共同で申請することが、採択の可能性を高めるでしょう。
具体的な成果の提示: 補助金がどのような成果をもたらすかを明確に示します。具体的な数値目標（例えば、診療時間の短縮率や患者数の増加見込み）を設定し、それに基づく効果を説明します。

上記以外にも、政策など沿ったストーリー性をもたせることで活用できる補助金、助成金の幅が広がります。どういった制度が使えるか、またどのように採択されるかについては専門家に相談しながら進めることが効果的な財務活動となります。