クリニックの資金繰り
新型コロナウイルスによって、経済にも大きな影響がでています。医療・介護業界も例外ではありません。この状況の隙間を縫って業績が好調な事業所もいくつかありますが、大半は厳しい状況です。
仕事柄普段は、人事面での関わることが多いのですが、深刻な状況の事業所からは資金調達の面での相談をいくつかいただきました。
今できるいくつかの手段をお伝えします。
保険分の2ヵ月を乗り切ったとしても
直近の資金ということであれば、「ファクタリング」が有効ですが、2,3か月を乗り切るだけで業績が改善しない場合には、一つの手段でしかありません。
診療報酬の[ファクタリング=そろそろ限界]というイメージが多かったですが、最近は経営改善のサポートを同時にしてくれる業者も増えているようです。営業力が強いスタッフが担当してくれるような幸運なめぐりあわせになると息を吹き返して、業績挽回される医療機関もあるようです。
まずは、当面の危機を乗り越えるにはキャッシュがどれくらい必要で、用意できる分との比較をすることが急務です。試算表を確認してみましょう。
コロナ支援・助成金活用
第2次補正予算では、医療・介護・福祉に過去最大のコロナ対策費としての予算がつきました。また、既存の制度に関しても、利用枠の上限が拡張されたり、申請基準の緩和などがされています。
・コロナ支援金
・持続化給付金
・家賃支援給付金
・特別貸付(無利子)
・IT導入助成金
仮申告(中間申告)で税負担分などを軽減させる手続き
・税金の納付猶予(延滞金無)
・社会保険料の納付猶予
その他、
・地方自治体ごとの支援事業
・借換(金利調整)
・返済計画の見直し
・雇用調整助成金
・固定資産税の減免
・雇用切り替えによる助成金
・税金の繰戻還付
・生命保険の契約者貸付(事業資金・生活資金)
・固定費削減
・小規模共済の緊急貸付
・診療報酬(ファクタリング)
特例、
・介護福祉事業の合併
・利益事業の買収
今見えているものだけで何とかしようとしても難しいのが、
コロナ禍の現状です。
一つ一つの数値の構成要素を整理していくことで、余裕が出てくる可能性があります。
各種手続きもそれなりに煩雑ですが、一つの事業証明、エビデンスを汎用できる申請もあります。
ヒト・モノ・カネ・情報・つながり(連携)で乗り切ることができる課題もあります。
まずは、現状把握から行いましょう。
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